ノンフィクションWで放送
2013年11月23日、まったく新しいジブリ映画が生まれる。
高畑勲監督の14年ぶりの新作、『かぐや姫の物語』である。高畑は、日本アニメの金字塔的映画『太陽の王子 ホルスの大冒険』、TVアニメ「アルプスの少女ハイジ」「赤毛のアン」、スタジオジブリの映画『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』『ホーホケキョ となりの山田くん』などを手がけ、作品ごとに新しい試みを行なってきた。
宮崎駿や久石譲といった才能を見出し、日本のアニメーションのすべてを作り上げたと言われる高畑は、いま70歳を超えながら表現の新たな地平を拓こうとし、高畑自身もこの映画を「明らかに今日のひとつの到達点」と断言する。
今回、高畑演出の現場に初めて長期取材を行ない、これまでのジブリでは作れなかったジブリ映画が生まれる瞬間を追う。これは前後編による、後年“伝説”として語り継がれるだろう映画と制作現場の、劇場公開までの933日の記録である。