アメリカ在住の画家・バーンズ絵美さんのオンライン展示を絵の具箱で開催します。
展示詳細
バーンズ絵美オンライン展 さかのぼる皮膚と湿度
Emi Burns Online Exhibition
Coursing, Skin and Humidity
会期:2021年5月10日(火)〜5月23日(日)
企画:アートギャラリ-絵の具箱(吉祥寺)
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-24-6吉祥寺グリーンハイツ205
オンライン展示HP
オンライン展示HPでは、新作のドローイングなどご覧いただけます。
※展示は終了しました。
Coursing, Skin and Humidity
東京を恋しく想うもののひとつに、湿度がある。
湿った空気が育む色、匂い、質感。皮膚のうわべにとどまらず、意識の内面に深く染み込んでいるものだ。しっとりした外気の夢見ごちから、洗濯物のわずらわしさに至るまで。国外に離れてから、より身体感覚と感情との結びつきを肌に痛感し、感心してもいる。
そんな象徴でもある「湿度」に想いを馳せながら、時間や距離をまたぐ感覚を描いた。
この瞬間だから現れる過去のひととき、交差する記憶。一致と不一致のブレに、再発見と新発見のレイヤー。それらは生っぽい彩りで、少しやけっぱちな鮮烈さでもある。
Statement
感覚と感情についての絵を描いています。心動かされる美しさや解き放ちたい気持ち、気になるものや、時を超えて重なり合う瞬間。初めてでいて、よみがえるような光景。知覚が、思考が、観察や発見があふれ出た先に制作があります。内面世界と外界が交わって、響きあう。それは、とても個人的でありながら他の誰かにも通じる、何かを呼び起こすような光景であるはずです。
対照が織りなす様子に惹かれます。現れるものに消えていくもの。静と動。変わる、変わらない。相反するのではなく、行ったり来たり揺れ動いて共存するものごと。無常の、儚い力強さ。かなしみや痛みも、美や歓びと共にあります。うっとりするような花の香りからかすかな臭気要素に至るまで、あらゆる要素の組み合わせで調香がなされるように、融合の中に、本質の気配を感じます。その触れることはできないけれども確かな何か、生の生々しさとでもいうようなものを、私は絵を通して掴みたいと思っています。
私の作品は、聖域と言えます。説得ではなく、見る人の気持ちを映し出し得る。得体のしれない世界を見せることもあれば馴染みのあるひとときを想い起こさせることもある。答えを押しつけるのではなく、探す間、共に呼吸する。真摯に、時にはひょうきんに。作品は私の祈りのかたちであり、それはあなたのものでもありえます。
絵を描くことは、つながりの感覚で私を力づけ、生きることを鮮やかにします。私は作品を通じて、その鮮やかさを見る人と分かち合いたいと思います。
Profile
バーンズ絵美/Emi Burns
1982年東京生まれ。
多摩美術大学美術学部油画学科 学士過程修了
>展示/Exhibition
2021年 オンライン展示 “Spring” Envision Arts / テキサス州ダラス』
作家紹介 “Featured Artist: Emi Burns” Teaching Artist Podcast
2020年 バーチャル3D展 “TOUCH” bG Gallery /カリフォルニア州サンタモニカオンライン機関紙掲載 Subjectiv. journal “Fall 2020” /オレゴン州ポートランドコレクション “New This Week” Saatchi Art
グループ展 “Sense Us 2020” ArtXchange Gallery /ワシントン州シアトル
2017年 個展 “ヒレの角度” アートギャラリー絵の具箱 /東京
2016年 個展 “見ること ” アートギャラリー絵の具箱 /東京
2015年 個展 “だんだん音が近くなる” アートギャラリー絵の具箱 /東京
2010年 個展 “emi” Restaurant Mario I Sentieri /東京
2008年 グループ展 “Difference and Coexistence” ASTO MUSEUM /カリフォルニア州ロサンゼルス
2007年 個展 “GALLERY EXPECTS Vol.2 松尾絵美展” フタバ画廊 /東京
2006年 二人展 大野朝子・松尾絵美 ”HOT FISH APPARTEMENT スイミングディナー” Bar Exit /東京